脳神経外科ジャーナル
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悪性グリオーマに対する免疫,遺伝療法の将来的展望(<特集>悪性神経膠腫の最良の治療はなにか)
新田 泰三
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1992 年 1 巻 2 号 p. 143-150

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抄録

現在,悪性グリオーマ患者に対して行われている免疫療法の中で特異的免疫療法である養子免疫療法について,エフェクター細胞からLAK, CTL, TlLならびにSTT各々の臨床成績ならびに問題点について考案した.さらにTlL療法についてはPCRを用いてTlL中のT細胞抗原レセプター(TCR)のα,β鎖を同定し,将来この特定のT細胞集団のみを治療に用いる可能性に関して検討を行った.遺伝子療法に関しては未だ実験段階であるが,なかでも期待されるリンフォカイン遺伝子のcDNAをエフェクターもしくは標的グリオーマ細胞に導入する遺伝子療法と,悪性グリオーマ細胞において異常増幅されている癌遺伝子mRNAのアンチセンスを用いた治療の試みについて述べた.

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© 1992 日本脳神経外科コングレス
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