脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
脳虚血急性期患者の治療方針決定に必要な検査内容と手技 : 内科の立場から
寺山 靖夫
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 11 巻 9 号 p. 574-583

詳細
抄録

ブレインアタック時代の脳梗塞は,治療によって治すことが目標である.治療効果が期待できるtime windowはこく短時間に限られており。penumbraの領域は治療効果の期待できない不可逆的領域に置換されていく.速やかに診断し発生機序,臨床病型,閉塞血管と責任病巣の広がりをとらえること,さらに,治療開始後も症状が進行する症例では,その病態を的確にとらえることが重要である.短時間に正確な病歴聴取,vital signと神経学的重症度のcheck,心電図,採血を行い,血栓溶解療法の適応決定のため,虚血病変の検出,penumbraの広がり,さらにviabilityの推測等を目的としてCT,MRl,SPECT,PET,脳血管撮影などの検査計画を効率的に実施していく.そのためには脳卒中専門医としての知識と各職種間の密接なチームワークが必要不可欠である。

著者関連情報
© 2002 日本脳神経外科コングレス
前の記事 次の記事
feedback
Top