脳神経外科ジャーナル
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不随意運動とその病態生理
梶 龍兒
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2005 年 14 巻 5 号 p. 310-315

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抄録

種々の不随意運動は大脳基底核, 小脳, 大脳皮質, 脊髄などを含むフィードバックループの障害と考えることができる.本論文では大脳基底核とそれを含む運動ループの生理的な役割と疾患, 特にパーキンソン病とジストニアにおける異常について詳説する.このループ内では運動に関係した知覚入力のみが処理されていると考えられるが, その選択(gating)に異常をきたすと運動に不必要な筋の収縮がみられ, ジストニアなどの不随意運動をきたす.パーキンソン病ではこの感覚入力と運動出力のgain control (scaling)の異常が起こり運動が過少になる.このような知覚情報処理が基底核の生理と病理できわめて重要な意味をもっている.

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© 2005 日本脳神経外科コングレス
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