抄録
脳神経外科領域では,個人の脳形態や臨床背景などの個別化された情報が治療に利用され,画像診断も血管造影やCT・MRIといった形態画像を中心に行われてきた.しかし,今日,科学的な根拠に根ざして標準化された外科治療と適応が求められており,画像診断も普遍的な病態評価法の確立が必要である.脳SPECT検査は脳血流を定量的に評価できる方法であるが,これが客観的な診断指針となるように標準脳画像を用いて解析する方法が考案されている.本稿では,脳神経外科領域で求められる脳循環評価を行う標準脳座標上の脳座標解析プログラムについて紹介する.