脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
胸郭出口症候群に対する治療選択 : 手術方法と遠隔成績の検討から
原田 淳西嶌 美知春栗本 昌紀遠藤 俊郎
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2007 年 16 巻 2 号 p. 121-125

詳細
抄録
胸郭出口症候群に対する手術方法と遠隔成績について検討した.手術法は,経腋窩的第1肋骨切除術(FR)14側,前方からの前斜角筋切除術(AAS)26側,側方からの前斜角筋切除術(LAS)9側である.2年以上の長期追跡が可能であった症例は,計16側であった.手術直後の成績は3法すべてで78%以上の症状消失率を得た.長期追跡症例のうち,AAS1側,LAS2側に症状再発を認めた.このうちAAS1側,LAS1側に対し再手術(FR)を行い,症状は消失した.前斜角筋切除術は手技の簡便さと腕神経叢,斜角筋群の観察の容易さから第一選択となる手術法であるが,症状再発例ではFRを追加手術として考慮すべきであると考える.
著者関連情報
© 2007 日本脳神経外科コングレス

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top