脳神経外科ジャーナル
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脳卒中医療におけるDPCの改善点 : 2010年度診療報酬改定を受けて
朽木 秀雄小久保 安昭近藤 礼佐藤 慎哉斎藤 伸二郎嘉山 孝正
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2011 年 20 巻 1 号 p. 56-61

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抄録

2010年4月の診療報酬改定は10年ぶりのプラス改定で,特に手術手技料などのドクターフィー的要素に手厚い配分となった.この改定下で,Diagnosis Procedure Combination(DPC)での脳卒中のわれわれの診療内容を各病型で比較検討し,改善点を試算した.クモ膜下出血(SAH)では手術手技料の大幅増加で,合併症治療分はこれまで同様保険点数の評価に反映されないものの,十分相殺可能になった.脳内出血(ICH)では,定位的および開頭手術例とも手術点数増額で改善した.脳梗塞では,t-PA治療は高額点数が確保され,それ以外は小幅な改善にとどまり,いまだに患者の病態に応じた検査すら制限されている.SAH,ICHとも,主に手術点数増加で医療側のドクターフィー的要素が認められた点で従来の改定とは大きく異なるが,保存的加療の疾患群ではまだ不十分で,さらなる改善が必要である.

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© 2011 日本脳神経外科コングレス
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