脳神経外科ジャーナル
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中間型松果体実質腫瘍(PPTID)の2例
大竹 安史佐藤 憲市伊東 民雄安斉 公雄尾崎 義丸及川 光照福井 崇人中村 博彦菅野 宏美田中 伸哉
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2011 年 20 巻 6 号 p. 456-461

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抄録
中間型松果体実質腫瘍(PPTID)の2例を報告する.症例1は,72歳女性.松果体部腫瘍を認め,内視鏡的第三脳室底開窓術(ETV)および生検術を施行し,PPTIDと診断された.現在まで無症状にて経過観察中である.症例2は,33歳男性.閉塞性水頭症を伴う松果体部腫瘍で,鞍上部と脊髄に播種を認めた.ETVおよび生検術を施行しPPTIDと診断された.化学療法,全脳全脊髄照射を行った.PPTIDは全頭蓋内腫瘍の0.02〜0.06%と非常にまれである.本疾患は比較的新しい概念であり,標準治療はまだ確立していない.今後さらなる検討が必要とされる.
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© 2011 日本脳神経外科コングレス

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