2013 年 22 巻 9 号 p. 671-677
頚動脈狭窄症に対する頚動脈内膜剥離術と頚動脈ステント留置術について, 大規模臨床比較試験に基づくエビデンスをレビューし, 今後の課題について検討した. どちらの治療を選択するかは, 現時点では個々の症例において, よりlow riskのほうを選択すべきと考えられる. また内科治療の進歩は目覚ましく, 特に無症候性頚動脈狭窄症の外科治療については妥当性を含め再検討が必要である. 無症候性頚動脈狭窄症の自然歴や症候化に関与する因子を明らかにすることも重要である.