脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
原著
中枢性脳卒中後疼痛に対するプレガバリン (リリカ®) の有効性と安全性
種井 隆文梶田 泰一野田 寛竹林 成典中原 紀元若林 俊彦
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 24 巻 2 号 p. 120-124

詳細
抄録

 中枢性脳卒中後疼痛を呈しプレガバリンを初期治療薬とした20症例において, プレガバリンの有効性, 安全性を検討した. 除痛効果は内服前後のVASを用いて判定した. 今回, プラセボと比較していないが投与後5.1±5.3週において, VASは8.2±1.3から6.7±2.3 (p=0.018) へ軽減した. 副作用は20例中11例 (55%) に認め, 程度および年齢は, 重度5例 (68.2±7.0歳), 中等度3例 (61.3±14.2歳), 軽度3例 (56.0±5.3歳), 副作用なし9例 (64.8±7.9歳) であった. プレガバリンは中枢性脳卒中後疼痛に対して約20%の除痛効果が期待できる. ただし副作用発現率が高く, 年齢を考慮した内服法を検討する必要がある.

著者関連情報
© 2015 日本脳神経外科コングレス
前の記事 次の記事
feedback
Top