2016 年 26 巻 1 号 p. 37-45
高齢化社会の進行に伴い, 本邦では骨粗鬆症性椎体骨折患者が急激に増加している. 本来, この病態に対しては疾患の予防が最も重要であるが, いったん骨折が生じると, 適切な時期の外科的治療の介入が必要となる症例も存在し, その治療体制の構築が求められる. 当施設は脊髄脊椎疾患治療専門施設であり, 骨粗鬆症性椎体骨折の治療も地域医療と連携して積極的に取り組んでいる. 当施設でBKPが導入された2011年1月~2015年9月までの間で, 当施設における骨粗鬆症性椎体骨折患者は420例であった. このうち77例でBKP, 19例で脊椎除圧・固定術を施行し, 治療成績はともに良好であった.