脳神経外科ジャーナル
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特集 脳神経外科学の可能性
橋渡し研究
―最近の変化と現状の問題点―
中川 敦寛佐藤 千穂八木橋 真央高橋 千明冨永 悌二
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2020 年 29 巻 11 号 p. 760-767

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抄録

 近年, 優れた研究成果を社会に実装するために橋渡し研究 (translational research : TR) が世界各国でそれぞれの課題に即したかたちで進められてきた. 一般的にはTRモデルでは, 基礎研究から臨床研究に移行するT1バリアと臨床研究を社会実装, 改善につなげるT2バリアがあり, 拠点構築, 人材育成, 収支を含めた持続的運営, シーズ育成を含めたノウハウ蓄積の観点からそれぞれの取り組みが特徴づけられる. これまでの世界各国, 日本での取り組みをまとめ, その現状と問題点を整理する. 産業を適切なかたちで医療現場に取り入れ, バリアを超す可能性を高めるプロセス全体のデザインを含め東北大学病院の取り組みを紹介する.

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© 2020 日本脳神経外科コングレス
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