脳神経外科ジャーナル
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特集 虚血性脳血管障害
頭蓋内脳動脈狭窄症の血管内治療
坂田 洋之針生 新也佐藤 健一江面 正幸矢澤 由加子面高 俊介鹿毛 淳史内田 浩喜遠藤 英徳
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2024 年 33 巻 11 号 p. 764-769

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抄録

 頭蓋内脳動脈狭窄症は虚血性脳血管障害の主要な原因であり, アジア系集団に発症が多い. 抗血栓療法をはじめとする積極的な内科的治療の有効性が示されている一方, 内科的治療単独での脳梗塞再発率は高く, 血管内治療を含めた外科的治療の確立が歴史的に期待されてきた. また, 機械的血栓回収療法が標準治療となったことで, 頭蓋内脳動脈狭窄症を背景とする急性期脳梗塞の治療機会が増加している. しかし, 術前に塞栓性機序の脳梗塞と鑑別する方法や最善の治療手技は確立しておらず, 現在までのところ未解決課題といえる. 本稿では, 頭蓋内脳動脈狭窄症に対する血管内治療について, 急性期および亜急性-慢性期の2つのタイミングに分けて概説する.

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© 2024 日本脳神経外科コングレス

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