脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
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ナビゲーションシステムと手術戦略システムの将来展望
伊関 洋南部 恭二郎土肥 健純高倉 公朋
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1998 年 7 巻 3 号 p. 150-156

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抄録

ニューロナビゲーションの発達の過程は, 単なる一つの手術手技であった定位脳手術から脱皮し, 脳神経外科手術における低侵襲手術のための基本的コンセプトとして認知されるまでの歴史であった.ニューロナビゲーションは手術をより安全・迅速にし, また, より困難な症例にまで手術適用を拡大する手段として確実に定着しつつある.さらに外科医が手術対象物をしっかり確認し, 観察するための新しい「目」として, 手術中に手術を誘導(ナビゲーション)し, 画像情報と術野の情報を統合し, 分析して提供する戦略システムが必要となる.手術戦略システムはバーチャルリアリティ技術を応用して, 仮想空間を介して術者がイメージ空間を手術スタッフと共有しながら, 状況に応じて手術シミュレーションやナビゲーションを行ったり, 新しい手術戦略を立案する.

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© 1998 日本脳神経外科コングレス
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