脳神経外科ジャーナル
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LPシャントチューブ腹腔内迷入例とその予防 : 新しい固定翼の開発
今泉 茂樹大和田 健司亀山 元信上井 英之小沼 武英
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1999 年 8 巻 1 号 p. 52-54

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抄録
12歳男児の特発性頭蓋内圧亢進症にみられたチューブ全体の腹腔内迷入というlumboperitoneal shunt(LPS)合併症を報告するとともに, 新しいlumbar tubeの固定翼を紹介する.現在市販されているLPシャントセットのいくつかには, シャントチューブ滑落を予防するための固定翼がまったくついていない.必要性が認識されていないのである.固定翼が入っているセットでも, 既存のものではチューブ自体を縛りつけるタイプのものはなく, 本症例もこのタイプを用いて滑落した.新しいlumbar tube固定翼はシリコン製であり, 2穴でチューブ外周を縛り固定することができ, さらにlumbodorsal fasciaに2〜3箇所の固定ができる.術後LPSチューブの移動, 滑落を完全に防止する.
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© 1999 日本脳神経外科コングレス

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