日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
症例報告
全身性強皮症の経過中に潰瘍性大腸炎を発症した1例
柳生 利彦
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 62 巻 7 号 p. 471-474

詳細
抄録

症例は81歳女性.全身性強皮症で皮膚科通院中,血便にて精査目的入院となった.大腸内視鏡では歯状線より全大腸にわたり粘膜血管透見消失,浮腫状粘膜所見を認めた.生検では粘膜固有層に炎症細胞浸潤とリンパ濾胞の形成,陰窩膿瘍を認めたが悪性所見は認めなかった.潰瘍性大腸炎の診断にて5-ASA 1,500mg投薬で症状改善し軽快退院したが3カ月後他院にて肺炎で死亡した.全身性強皮症と潰瘍性大腸炎の合併は極めてまれであり文献的考察を加え報告する.

著者関連情報
© 2009 日本大腸肛門病学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top