日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
腸粘膜下淋巴〓胞組織とその反応について
臨床的並に実験的考察を含めて
村上 博圀宗岡 熙岡本 勲道園 博昭宮本 多美枝溝辺 義夫
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 29 巻 3 号 p. 203-208,258

詳細
抄録

腸粘膜下淋巴〓胞の観察に於て,著者らが興味を示した疾病は,好酸球性腸炎,腸アニサキス症,クローン氏病,非特異性単純性潰瘍,虚血性腸炎,腸術後癒着症,(Poly Surgery)回腸の淋巴〓胞増多症,回腸炎,腸間膜淋巴節炎であった。これらの疾病での共通にいえた臨床的症状を,うらずけるものは,粘膜下の浮腫であった。そして,活性化を併った淋巴〓胞の存在が,背景にある。動物実験での刺激反応による粘膜下の淋巴〓胞が,腺組織の圧迫を示し,浮腫の原因となる示唆を与えた。腸粘膜下淋巴〓胞の活性化が間接的に浮腫の原因になることを,抗体感作によっての観察から知った。

著者関連情報
© 日本大腸肛門病学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top