日本大腸肛門病学会雑誌
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大腸内圧
佐々木 大輔
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1986 年 39 巻 7 号 p. 806-813

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抄録

大腸内圧の測定方法には幾つかの方法がある.それぞれの方法の特長と問題点をあげた.とくに上行結腸内圧の測定方法について詳述した.大腸内圧の測定に際しては,必要とする情報および得られる情報の精度を考慮して測定方法を選択すべきである.大腸内圧に関与する諸因子としては,前処置の影響,年齢,性,体位,日内変動,導出部位および再現性などがある.大腸内圧測定結果の解析の際に考慮すべきである.
各種疾患の大腸内圧についてものべた.とくに過敏性腸症候群の便通異常の病態生理について大腸内圧の立場から解説した.大腸憩室疾患は大腸内圧が病因に大きく関与している.大腸憩室疾患の病因および便通異常と大腸内圧との関連についても解説した.
消化管運動機能の調整などの目的で用いられている代表的な薬剤の大腸内圧に対する作用について解説した.

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