日本大腸肛門病学会雑誌
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酸化マグネシウム大量服用による直腸内腸石の1例
小澤 広太郎金井 忠男栗原 浩幸山腰 英紀石川 徹
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2002 年 55 巻 6 号 p. 293-296

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抄録
酸化マグネシウムは副作用が比較的少なく安全な下剤であり,治療科目にとらわれず汎用される薬剤である.今回肛門狭窄を伴う便秘患者が酸化マグネシウムを大量服用することによって生じた直腸内巨大腸石症例を経験したので報告する.
症例は69歳,女性.排便困難を主訴に来院した.肛門診察にて肛門狭窄を認めたため,10月8日入院し,肛門拡張術を施行した.退院後肛門指診にて,ざらざらした砂状の凝集塊と表面不整で非常に硬い腸石を認め,腹部X線を撮影したところ骨盤内に直径6cm大の腸石像を認めた.11月15日再入院し,直腸内腸石摘出術を行った.摘出標本は茶褐色で非常に硬く表面不整であった,腸石の成分は炭酸マグネシウムとして59.9%であり,酸化マグネシウムの大量常用による直腸内巨大腸石症と診断された.酸化マグネシウムは汎用される薬剤であるが安易に増量すべきでなく,他の薬剤を併用するなどの注意が必要と考えられた.
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