日本冠疾患学会雑誌
Online ISSN : 2187-1949
Print ISSN : 1341-7703
ISSN-L : 1341-7703

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

虚血性心筋症の外科治療成績
川本 俊輔高橋 誠小田 克彦熊谷 紀一郎秋山 正年安達 理増田 信也藤原 英記吉岡 一朗河津 聡片平 晋太郎神田 桂輔鈴木 智之細山 勝寛正木 直樹高原 真吾坂爪 公渡邊 晃佑齋木 佳克
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 22.15-00026

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録
【背景・目的】虚血性重症心不全に対して補助人工心臓治療も適応されうる時代となった.冠動脈バイパス手術,僧帽弁手術,左室形成術ならびに補助人工心臓の治療成績を検証する.【方法】術前左室駆出率30 %未満の虚血性心筋症例 (CABG群), 左室形成術実施例 (SVR群), および補助人工心臓装着例 (LVAD群) を抽出し,その治療成績を後方視的に検討した.【結果】在院死亡率は,CABG群10 %,SVR群10.5 %,LVAD群75 %であり,術前腎機能障害,僧帽弁逆流3度以上,僧帽弁手術併施が在院死亡の有意なリスク因子であった.1年および5年生存率は,それぞれCABG群85 %,80 %; SVR群89.7 %,89.7 %; LVAD群50 %,0 %であり,CABG群とSVR群には差がなくLVAD群で有意に不良であった (p=0.028).【結語】補助人工心臓を含む虚血性心筋症の外科治療の急性期成績にはさらなる改善が望まれる.
著者関連情報
© 2016 日本冠疾患学会
feedback
Top