55%Al-Znめっき系プレコート鋼板の屋外ばくろ試験における耐食性を説明するために,サイクル腐食試験による検証を行った.まず,促進耐候性試験と耐湿条件を重視したサイクル腐食試験の組合せは,プレコート鋼板の塩害地区における屋外ばくろ挙動を再現することを示した.続いて,腐食試験を終了した塗装鋼板の電気化学インピーダンスを測定し,エッジクリープの停止能力について考察した.エッジクリープ進行挙動は,防錆顔料がめっき溶解部に対して直接的に腐食抑制する能力と,塗膜下平面部における電気化学的バリヤー性に依存した.エッジクリープ進行状態を示す回路図を提案し,検討に用いた防錆顔料の腐食抑制能力について考察を加えた.