材料と環境
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解説
ステンレス鋼の応力腐食割れ機構の解明における計測技術の重要性
升田 博之
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2012 年 61 巻 2 号 p. 36-40

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抄録
ステンレス鋼の応力腐食割れ研究を30年ぶりに改めて行った.従来と全く異なった観点から研究を始めるため多くの装置の開発や,新しい手法を導入した.そのなかで最も重要な装置はスーパーケルビンフォース顕微鏡である.この装置を用いてき裂進展に伴うき裂の変形挙動,更に表面電位分布で水素化合物の挙動を観察することに成功した.一連の観察から塩化物環境におけるステンレス鋼のSCCき裂進展が水素が応力場を移動する過程で起きることを実証した.
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© 2012 公益社団法人 腐食防食学会
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