インフラを保全し社会の安全を維持するためには,材料の腐食状態を評価しその寿命を予測することが極めて重要である.我々は,鋼材の可視光画像に機械学習手法を適用することで,これを容易に実現することを目指した.本報告では,塩水噴霧試験により作製した炭素鋼試験片の外観可視光像を,教師なし学習を用いて複数の腐食生成物種に対応したラベル分布に再構築し,分類されたラベル分布の経時変化を教師あり学習によって予測する手法を構築した.これにより,一般的なカメラで撮影した可視光画像と機械学習手法を組合せることで,簡便かつ高精度な腐食診断技術が実現できる可能性が示された.