抵抗測定法を用いてH2S/NO2混合ガス雰囲気下でのAgの硫化腐食挙動を評価した.その結果,混合ガス中ではH2S単ガスと比較して100倍近くの腐食に加速された.腐食の特徴として,「H2S:NO2=1:2の濃度比を境に腐食速度が変化すること」,「負の温度依存性があること」,「湿度依存性はないこと」がわかった.またHPLC(High Performance Liquid Chromatography)法を用いて,混合ガス中でS8の検出を確認した.これらの結果を基にH2S/NO2混合ガスによるAg硫化腐食メカニズムを提案した.