2026 年 75 巻 2 号 p. 40-47
脱気し393 Kに保持したLiOHとLi2MoO4を含む45 mass% LiBr水溶液中で炭素鋼の電気化学測定と腐食減少量を測定した.炭素鋼の自然電位,アノード電流密度およびカソード電流密度にはLi2MoO4濃度の影響が見られなかった.自然電位は浸漬開始後約50~250 ksで貴化した.自然電位が貴化した後の試料表面にはFe3O4を主体とする皮膜が形成していた.腐食減少量は,-0.8 Vの自然電位を保持している間に一定の速度で増加し,その後に電位が貴化した期間における腐食速度は無視できるほど小さいことが推測された.