材料と環境
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電気化学ノイズ法を用いた表面に黒皮が存在する炭素鋼の腐食挙動の検討
板垣 昌幸蝦名 晋太郎渡辺 邦洋額賀 孝訓梅村 文夫
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キーワード: ENA, 炭素鋼, 淡水, 黒皮
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2004 年 53 巻 10 号 p. 481-488

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抄録
ENAを用いて蒸留水及び様々な成分 (Cl-, SO42-, HCO3-, SiO2) を含む溶液中における黒皮付炭素鋼の腐食診断及び腐食メカニズム解明を試みた. 電位経時変化から腐食形態を判定でき, 水質因子の腐食性診断が可能であることを明らかにした. 10ppm以下の低濃度の重炭酸イオンは炭素鋼の腐食を加速し, 対照的に100ppm程度の高濃度の重炭酸イオンは黒皮を安定化させることがわかった. 中性溶液中では溶性シリカは黒皮付炭素鋼に対し耐食性を付与せず, アノード反応を促進した. 一方, 試験溶液のpHを上げることにより溶性シリカは耐食性を付与した.
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© 社団法人腐食防食協会
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