日本教科教育学会誌
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教員養成課程の総合演習における学生による共同作業と相互評価の効果と問題点
塚本 榮一赤堀 侃司
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2007 年 30 巻 1 号 p. 1-7

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抄録
本研究の目的は,大学の教員養成課程の総合演習における学生による共同作業と相互評価の効果を明らかにすることである。予備研究として実施した共同作業と相互評価は学生に好評であったので,本研究として共同作業と相互評価により学生にどのような意識の変化が生じるか,また学生による相互評価に妥当性かおるかについて調査した。班員の構成によっては学生に不満が生じることがあったので,班における貢献を互に評価させる方法をとった。調査の結果班における貢献を互に評価する方法を学生が受け入れたことが明らかになった。研究では共同作業を行うための班を3〜4名で構成した。そして班ごとに教育問題について討議し,問題解決するための授業案を設計させた。各班の授業案はポスターとプロジェクタによって発表させ学生たちに相互評価させた。この方法に学生たちは興味を持ち良く考え深く理解するようになった。しかし学生数が50を大幅に超える場合はこの方式では無理かおり,その対策は今後の課題として残された。
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