日本教科教育学会誌
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技術科教育における題材としてのロボットコンテストに対する担当教員の意識
森山 潤井澤 俊公宮川 洋一山本 利一松浦 正史
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2007 年 30 巻 1 号 p. 59-68

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抄録
本研究では,中学校技術・家庭科技術分野において,題材としてのロボットコンテストに対する担当教員の意識を把握することを目的に,全国の技術科担当教員計300名(有効回答73名,有効回答率24.3%)を対象とした調査を実施した。その結果,ロボットコンテストを実践した経験のある担当教員(実践経験群)が全体の23.3%,実践の予定がある担当教員(実践予定群)が35.6%認められた。実践の予定のない担当教員(非実践群)は41.1%であった。群別にロボットコンテストに対する指導意図や期待する学習効果を集計したところ,実践予定群では,「生徒の主体性が養われること」を学習効果として期待する反面,「補習などの時間が多く必要である」ことに指導上の困難さを感じていた。また,ロボットコンテストを題材として「適切」だと考える担当教員(肯定群)が全体の52.1%,「不適切」だと考える担当教員が(否定群)が28.7%認められた。肯定・否定群別では,肯定群が「工夫・創造の力を育成する」ことを重視する一方で,「グループ活動での評価の難しさ」を懸念する傾向が認められた。
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© 2007 日本教科教育学会
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