抄録
栃木県産麦類の品質向上および原種, 原々種の混種防止を目的に栃木県の奨励品種及び有望視している品種を中心に関東周辺地域に作付けされているコムギ17品種、二条・六条・裸オオムギを含むオオムギ19品種についてRAPD分析による品種識別技術を開発した. これらの品種識別はコムギでは5種類のランダムプライマーを用いてDNAを増幅した後, 1.5%アガロースゲルで電気泳動しエチジウムブロマイド溶液で染色し, 現れた6種類のDNAマーカーの多型を確認することで可能であった. オオムギでは6種類のランダムプライマーで現れた9種類のDNAマーカーの多型を確認することで可能であった. 1945年育成の古い品種である小麦農林61号は原種の採種地により多型が認められた. 雑種第13世代の二条オオムギ関東二条35号の系統間に多型は認められず, 固定しているものと考えられた.