日本作物学会紀事
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作物生理・細胞工学
伊勢いもの組織培養における多芽体およびマイクロチューバーの形成に及ぼす植物成長調節物質, 光条件および培地の影響
酒井 隆成今井 勝
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2008 年 77 巻 4 号 p. 481-488

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抄録

伊勢いもの茎頂および節切片を材料として, 固形および液体のMS培地による組織培養によって多芽体を作成し, それらを分割して増殖・成長させ, さらにマイクロチューバーを作出した. 茎頂外植片はベンジルアデニン(BA)0.1~2 mg L-1とナフタレン酢酸(NAA)0.1~0.5 mg L-1, 節切片はBA 0.1~5 mg L-1の添加で多芽体を分化した. 多芽体はBAのみ5mg L-1を添加した培地に移植すると, そのまま維持し続けることができ, また, 植物成長調節物質無添加の培地に移植すると, 多芽体からシュートが伸長した. ある程度伸長したシュートにジャスモン酸(JA)を添加すると, マイクロチューバーは速やかに形成されたが, 無添加でも時間が経つと形成された. その形成数は暗黒下でより多く, 肥大は光照射下でより良好であった. 得られた生体重120 mg以上のマイクロチューバーは, 8℃に保った冷蔵庫内で1ヶ月貯蔵した後, 通常の栽培に用いることができた.

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© 2008 日本作物学会
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