抄録
焼酎もろみ粕肥料の施用量の違いがオオムギ(ニシノホシ)の収量と品質に及ぼす影響を調査し,焼酎もろみ粕肥料の肥効を明らかにすることを目的に行った.その結果,子実重と整粒重は窒素施用量が慣行区の2倍になるように焼酎もろみ粕肥料を施用した区で慣行区と同等以上の値となった.一方,品質面では,タンパク質含有率は焼酎もろみ粕肥料の施用量の増加に伴って高くなったが,澱粉価は逆に低くなった.これらのことから,化学肥料を施用した場合と同程度の収量をあげるには焼酎もろみ粕肥料は,化学肥料に比べて2倍程度多く施用する必要性が示唆された.一方,品質は焼酎もろみ粕肥料の増量に伴って低下することが示された.