日本作物学会紀事
Online ISSN : 1349-0990
Print ISSN : 0011-1848
ISSN-L : 0011-1848
速報
栽植密度と中耕培土がトウモロコシの耐倒伏性に及ぼす影響
大角 壮弘松﨑 守夫篠遠 善哉
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 91 巻 3 号 p. 251-252

詳細
抄録

トウモロコシ栽培において倒伏対策は重要な課題であり,疎植や中耕培土による耐倒伏性の改善効果を明らかにしようとした.絹糸抽出期前の台風接近時には,虫害の影響により回復できない植物体の折損が発生したが処理間差はなかった.絹糸抽出期28日後の調査では,疎植により引き倒し力が増加する傾向が見られたが,地上部モーメントが増加するため,耐倒伏性の向上は認められなかった.中耕培土区では土壌体積含水率が低いものの,潅水処理によらず引き倒し力が他より有意に低かった.また,挫折強度に関連する稈の形態特性にも中耕培土は好影響を及ぼさなかった.

著者関連情報
© 2022 日本作物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top