日本作物学会紀事
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水稲の光合成に関する研究 (第3報)
山田 登村田 吉男長田 明夫猪山 純一郎
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1956 年 24 巻 4 号 p. 246-253

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抄録
水稲の光合成と光との関係については最近いくつかの報告があるが, いずれも切断葉または孤立した個体について得られた結果である. 圃場に集団をなして栽培されている水稲では, 個体間に複雑な干渉と競合とが行われており, 従って光合成と光との関係もおのずから異なるものと考えられる. 光合成と水稲の生産性との関連を明らかにし, 実際栽培に役立つ知見を得るためには, このような群落体としての水稲の光合成の実態を明らかにすることが必要である. この見地から著者等は先ず1954年に群落内の個々の葉の光合成と光との関係を求め, さらに1955年には群落内の個体群を対象として両者の関係を追求し, さきに切断葉について得られた基本的な法則が群落内ではいかに具現されるかを明らかにした.
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