日本作物学会紀事
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北部九州産米の食味に関する研究 : 第3報 登熟中期以降の遮光処理が米の食味および理化学的特性に及ぼす影響
松江 勇次古野 久美吉田 智彦
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1992 年 61 巻 2 号 p. 218-222

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抄録

登熟期間中の気象条件と米の食味や理化学的特性の関係を明らかにするために, 登熟中期以降の各期の遮光処理が食味と精米中のタンバク質含有率, アミロース含有率およびアミログラム特性に及ぼす影響について検討した. 登熟中期以降の遮光処理によって食味の低下が認められ, 遮光による食味低下程度は処理時期が早いほど大きかった. 遮光処理によってタンパク質含有率およびアミロース含有率は増加したが, その増加程度は遮光時期が早いほど大きかった. アミログラムの最高粘度, ブレークダウンは遮光によって低下し, 遮光時期が早いほど低下程度は大きかった. 品種別にみると, コシヒカリは日本晴に比べ, 遮光による食味の低下程度が小さかった.

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