空間に何も物が置いてなくかつ疵のない一様な壁に囲まれているとき人はそこに空間の存在を認識できない.何か物を置くと初めてそこに空間を認識する.その物を初期視覚情報IVIと言うが,前報1)でどのくらいのIVIで空間が認識されるかIVIをいろいろ変えて実験的に求めた.IVIとしてカーネーションの花一厘と短い茎を与えただけでもかなりの空間認識が出来ることがわかった.そこでもっと少ないIVIではどうかを検討したのが本研究である.今回の一番少ないIVIは白いカーネーションの花びら2枚であるがそれでも空間認識は可能であり,少しだけ色の恒常性が生じることが分かり,前報を補足するものとなった.このことは空間認識に対するIVIの高感度性を示したものでもある.また色の恒常性を見えの白みの量で測ったがその白みの量でIVIの量を定量化できることを示した.