2021 年 33 巻 p. 95-104
2020年度日本社会関連会計研究学会全国大会(2020年11月1日,立命館大学)の統一論題「開かれた社会関連会計研究を目指して-国際的,学際的,実践的な貢献の検討-」について,本誌掲載の3つの論文とともに解説することが本稿の第1の目的である。第2に,特に実践的な貢献に関して,P. Bansalの最近の研究から,学術的研究と実践的な貢献の両立を目指す上での知見を提供したい。企業にステイクホルダーとのエンゲージメントが強く要請される昨今,研究者にとってもステイクホルダーである実務家との協働を促進することが重要であるが,同時に困難でもある。その困難さの背景にある要因と,実際に両者の間にどのようなテンションが生じるか,それをどのように緩和することができるかについてあらかじめ知ることで,我々の研究活動にも生かすことができるだろう。