抗菌薬耐性(AMR)は,世界的な公衆衛生上の課題となっている。特にカルバペネマーゼ耐性腸内細菌目細菌(CPE)や多剤耐性緑膿菌(MDRP),基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBLs)産生菌などの耐性菌の拡散が深刻な問題となっている。市中および医療環境における耐性菌の伝播経路の解明と,それに基づく効果的な介入策が必要であり,ヒトだけでなく,動物,環境の衛生が重要とするワンへルスの概念の構築が求められる。多くの薬剤耐性は腸内細菌叢と密接に関連しており,更なる腸内細菌叢研究やプロバイオティクスの活用が新たなAMR対策として期待される。