抄録
多収を示す品種・系統を用い光合成, 物質生産の面から解析的な研究を通じて, 多収性に関わる生理, 生態, 形態的性質を明らかにすることは, 多収性品種の育成, あるいは多収穫栽培の基礎として重要である. 最近国際稲研究所(IRRI)で新しいタイプの多収性系統の開発が進められている. 昨年の研究結果から, 穂重型で濃録の直立した葉身, 短稈で丈夫な茎, 分げつの発生が少なくすべて有効分げつとなる, などの特徴を備えたこの新しいIR系統は, 密植することによって高い生産性を示す可能性が示唆された. 本研究ではIR新系統, タカナリと日本晴を密植と疎植条件下で栽培し, 乾物増加量, 個体群構造および受光態勢に着目して比較検討した.