2007 年 81 巻 p. 1-11
図書館の危機管理について概観し,大学図書館のリスクマネジメントとは何かを述べたうえで,比較的早くからリスクマネジメントを意識しており,「非常時行動マニュアル」を早い時期から整備してきた名古屋大学附属図書館が,どのような危機管理体制をもち,様々な危機をどのように回避し,対処してきたかを述べる。さらに,図書館の危機管理体制が組み込まれている名古屋大学の全学的な危機管理の体制についても言及する。これらの取り組みを通じて,今後の想定される危機を回避したり,最小限に留めるための課題を提示する。