近年,日本の大学において,学生の希望や意見を大学の運営に反映させることの重要性が指摘されるようになった。本稿の目的は,長崎大学附属図書館が平成16年度から平成20年度に実施した学生懇談会において明らかになった学生の希望や意見をもとに,附属図書館の学習支援環境を整備してきた過程とその成果を報告することである。施設・設備,資料,サービスなど多方面にわたって学習支援環境を整備した結果,学生の利用満足度が高まったり,附属図書館の利用者数が年々増加したりしていること,更には,学生がより発展的なサービスを期待するようになっていることが明らかになった。