2010 年 89 巻 p. 1-9
図書館,資料館等が所蔵するさまざまな文化資源(図書,博物資料)のデジタルアーカイブ化は,多くの機関で進展を見せている。今後はデータの蓄積から各機関による積極的な情報発信の手段として活用されなくてはならない。アーカイブが原本代替資料として高度な情報を提供することが,あらたな研究の進展をうむと同時に,原本の利用を抑えることによる資料保存の効果も高い。デジタルアーカイブの現状と今後の課題,展望について早稲田大学図書館が企画・運営する「古典籍総合データベース」の事例をもとに考察を加える。