日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
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添付文書上に記載された投与量および小児薬用量の推定式より算出された投与量と実際の処方量との比較
冨家 俊弥, 若林 仁美, 大内 美由紀, 板橋 家頭夫, 村山 純一郎
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2012 年 25 巻 1 号 p. 95-99

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抄録
小児の適応を有せず,適応外使用(off-label使用)を余儀なくされる医薬品では,体重や年齢による薬用量が設定されておらず,小児に臨床適応する際に一般的な小児薬用量の推定式を用いて体重年齢から算出することがある。しかし,実際に処方された薬用量をこれらの方法で求めた薬用量と比較すると,両者が乖離する例をしばしば経験する。今回,実際の処方量と,推定式を用いて算出された処方量に実際に乖離が認められるか検討することを目的として,昭和大学病院小児科外来で2009年4月1日~2010年3月31日の間に処方された内服薬のうち処方回数の多い上位3成分を処方された患児の年齢,体重,処方量を抽出し,各成分について,体重あたりの薬用量および各種推定式(Augsberger式,Youngの式,Von Harnackの換算表)を用いた場合の薬用量を算出し,実際の処方量と比較した。今回検討した3成分において全て,乳児では添付文書上の小児薬用量および小児薬用量推定式から算出された薬用量よりも実際の処方量が多くなる傾向が認められた。同様に,幼児期後半および学童以降は添付文書上の小児薬用量および小児薬用量推定式から算出された薬用量よりも実際の処方量が少なくなる傾向が認められた。その要因として,小児における薬物動態学的・薬力学的な特徴,処方医個々の傾向、患児個々の病状,外来診療における体重測定の有無などが考えられる。今後は,実際の処方量を決める因子や処方量増減の基準となる因子などを検討,また同じ体重や月齢の症例において処方量の違いを生じうる患児背景および疾患の状態などを検討,乖離した処方量で治療された症例における副作用の有無などについて検討していく予定である。
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© 2012 日本小児臨床薬理学会
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