日本小児臨床薬理学会雑誌
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Print ISSN : 1342-6753
早期新生児期におけるビタミン K2 シロップの投与方法についての検討
阿水 利沙河田 興北 誠豊田 有子石塚 哲也黒須 英雄秋山 祐一
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2014 年 27 巻 1 号 p. 63-65

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抄録
2011年3月に小児科学会新生児委員会から「ビタミンK欠乏性出血症に対する改訂ガイドライン(修正版)」が発表された。合併症のない正期産児に対しては,出生時,産科退院時,1ヵ月健診時の合計3回,経口投与する方式が普及しているが,今後はガイドラインで紹介されたように,母乳栄養児では1ヵ月以降3ヵ月まで週1回投与する方式に移行していくことが予想され,保護者が自宅で児にビタミンK2シロップ剤(ケイツーⓇシロップ)を投与するにあたり,より簡便で安全な投与方法を産科退院前から指導していく必要がある。今回,当院で出生した健常新生児を対象に,ケイツーⓇシロップの10倍希釈液投与群と原液投与群に分け,嘔吐などの頻度に差があるかを,診療録を用いて後方視的に検討した。10倍希釈液投与群と原液投与群では,嘔吐による再投与率はそれぞれ7.3%/7.1%と高かったが,嘔吐の頻度に差はなく,両群ともに誤嚥や壊死性腸炎などの副作用は認めなかった。合併症を有さないいわゆる正常新生児においては,ケイツーⓇシロップを原液で経口投与する方法はより簡便な投与方法であると考えられる。
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© 2014 日本小児臨床薬理学会
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