抄録
一般の方が小児を取り巻く医薬品の現状や小児治験に対してどうのように考えているかを明らかにすることを目的として,小児における医薬品の未承認または適応外使用の認知度とそれらの現状に対する意識や,小児の医薬品治験参加に対する意識についてアンケート調査を行った。アンケートの配布及び聞き取り調査を行い,224通(回収率78.9%)を回収・解析した。一般の方の「治験」の認知度は86.6%であったのに対し,「小児治験」の認知度は24.6%と低かった。また,未承認・適応外使用医薬品の問題に対する認知度は33.9%であった。小児の治験が進んでいない現状について,多くの方が「変えてほしい」又は「変えてほしいがどのようにして良いかわからない」と回答した。さらに,未承認・適応外使用医薬品問題についても,多くの方が「変えてほしい」と回答した。本調査研究で得られた結果から,小児治験を進めるためには,一般の方の小児治験や小児における未承認・適応外使用問題の認知度を高めていくことが必要であると考えられる。また,本調査研究においてこれらの情報を,一般の方が知る機会が不足しており,またこれらの情報を知りたいと考えている方も多いことが明らかになったため,この問題を社会に向けて啓発し,一般の方の関心を高めることが必要であると考えられる。