抄録
未熟児骨減少症に対して用いられる経口用カルシウム(Ca)製剤とリン(P)製剤に関して,両剤を同時刻に投与した際の吸収量低下リスクを評価した.両剤を2時間以上ずらして投与した群では,併用開始前後で平均血清Ca値および血清P値の有意な変動は認められなかった.一方,同時刻投与群における平均血清Ca値は,併用開始前と比較して併用開始後に有意に低下(p=0.037)していることが明らかとなり,平均血清P値も同様の結果であった(p=0.022).体重に着目してさらなる解析を行った結果,併用開始時の体重が2500g以下の同時刻投与群の患児において,併用後の平均血清Ca値が有意に低下していることが判明した(p=0.016).以上の結果から,経口Ca製剤と経口P製剤を同時投与する場合には,併用開始時の体重を考慮すること,とくに体重が2500g以下の場合には血清Ca・P検査の測定頻度を増やし,慎重にモニターすることが重要であると考えられた.