日本小児臨床薬理学会雑誌
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免疫グロブリン静注療法不応の川崎病におけるプレドニゾロンとシクロスポリンA併用療法の検討
本間 一樹富田 芳江髙野 健一長嶺 伸治天本 正乃
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2024 年 37 巻 1 号 p. 42-47

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抄録
【目的】免疫グロブリン静注(intravenous immunoglobulin:IVIG)療法不応である川崎病に,プレドニゾロン(prednisolone:PSL)とシクロスポリンA(cyclosporineA:CsA)を併用する治療法についての効果を検討する.【方法】北九州市立八幡病院小児総合医療センター(当センター)では,川崎病診断例にIVIGとアスピリン内服を行い(1stline),不応例に対し2回目のIVIGに加えPSLとCsAを併用している(Yahata KD Protocol).2020年3月から2023年5月に当センターで川崎病と診断し治療した15歳未満の197症例を後方視的に検討した.【結果】1stline不応例は54例(27.4%)であった.急性期に冠動脈病変を認めた症例は12例(6.1%)で,冠動脈後遺症を残した症例は小瘤1例(0.5%)であった.PSLとCsAを併用投与した54例のCsA血中濃度(トラフ値)の中央値は71.6ng/mLで,血中濃度が200ng/mLを超えた症例はなかった.【結論】Yahata KD Protocolは治療選択を画一的に行うことができる.本研究期間中の治療成績,冠動脈予後に問題はなかった.今後さらなる症例数の集積や比較検証試験を行うことが望ましい.
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© 2024 日本小児臨床薬理学会
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