抄録
近年,若年者におけるOTC医薬品の過剰摂取(オーバードーズ)が大きな問題となっている.全国調査においては,全年代では薬物乱用の症例数は減少しているのにもかかわらず,若年者では増加しており,しかも10-20代の乱用薬物としてはOTC医薬品が最多であった.しかし,1)OTC医薬品は医師の処方なしに入手できる;2)OTC医薬品自体は違法薬物ではない;3)SNSを通じた情報が拡散している,といった理由により,オーバードーズを止める画期的な対策は未だ確立されていない.本稿では,既存の調査や診療録調査の結果から,若年者のOTC医薬品のオーバードーズの実態を探る.この問題を止めることができるのは,市中の最前線に立つ薬局薬剤師であり,小児科医と薬剤師,教員など地域の関係者と協力して取り組むことが望ましい.