日本小児臨床薬理学会雑誌
Online ISSN : 2759-9256
Print ISSN : 1342-6753
原著
新生児発作において複数の抗てんかん薬を使用した1例
秋山 直子, 石原 まどか, 一木 孝治, 植木 哲也
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 38 巻 1 号 p. 30-35

詳細
抄録
フェノバルビタール(PB),カルバマゼピン(CBZ),フェニトイン(PHT)は薬物代謝酵素の強力な誘導薬であり,影響を受ける多くの併用薬の血中濃度を変動させることが知られている.一方,新生児期においては,薬物代謝酵素の活性は分子種によって異なるものの成人に比べて低く,相互作用の影響がどの程度出るかはよくわかっていない.今回,新生児発作に対しPBで治療開始後,CBZをキードラッグとした併用療法に切り替えられ,血中CBZ濃度が上がらず難渋した症例を経験した. CBZは併用薬をPB,ホスフェニトイン(fPHT)からレベチラセタム(LEV)に変更後,血中濃度を有効域内に到達させ維持するために20~25 mg/kg/day の投与を要した.血中LEV 濃度は40 mg/kg/day の投与でも有効域に到達しなかった.新生児期・乳児期早期においても代謝過程での相互作用の影響は考慮すべきであると考えられる.
著者関連情報
© 2026 日本小児臨床薬理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top