環境化学
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低沸点有機塩素化合物による阿武隈川水系の汚染状況
千葉 いせ子木村 篤
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1992 年 2 巻 3 号 p. 591-598

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抄録

低沸点有機塩素化合物8項目の阿武隈川水系における汚染状況を3年間調査した。
その結果トリクロロエチレンは平成元年には郡山市から上流の地点で検出され最高濃度は2.7μg/lであった。
テトラクロロエチレンは検出地点数が少なく最高濃度は4.5μg/lであった。またクロロホルムは多くの地点で検出され, 最高濃度は20.5μg/lと高く, 塩素剤による二次的生産も考えられる。1, 1, 1-トリクロロエタン, 四塩化炭素は極微量ながら最も広範囲に検出され, ジクロロブロモメタンは1地点でのみ検出された。クロロピクリン, クロロジブロモメタンはいずれの地点でも検出されなかった。

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