抄録
各種のクリーンアップ方法とHRGC/HRMS法を用いたPCBsの全異性体を対象とした詳細な分析方法について述べた。クリーンアップ方法は特に油試料のDMSO処理, アルミナカラムクロマトグラフィーさらにHPLC (Porous Graphitized Carbon) クリーンアップについて詳細な検討結果を示した。HRGC/HRMS法は全異性体の同定の後, GC (ECD) あるいはLRMS法との相互比較や各々の種々の問題点についても述べた。本報告によりcoplanar PCBsのみならず他の全PCBs異性体についての分析化学的情報の提供ができ, 今後のPCBs分析手法の普及および改良が期待できるものと考える。