環境化学
Online ISSN : 1882-5818
Print ISSN : 0917-2408
ISSN-L : 0917-2408
紫外線照射によるアルカリ性2-プロパノール中のPCBの光分解経路に関する研究
姚 元柿本 幸司尾川 博昭加藤 安彦馬場 謙三花田 喜文篠原 亮太吉野 栄一
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 7 巻 1 号 p. 39-46

詳細
抄録

本研究は, PCBの紫外線照射による光分解経路を解明することを目的とし, アルカリ性2-プロパノール中での, 2, 4, 4'-TriCBなど数種のPCB同族体について, それぞれの紫外線照射による光分解経路を決定し, しかも, PCBの紫外線分解は, パラ位, メタ位塩素よりオルト位塩素の脱離の方が容易であることを確認した。また, 実験の結果から, アルカリ性アルコール系において, 紫外線照射によるPCBの還元的脱塩素化経路は, 紫外線波長, 反応溶媒によらず同一であることが示唆された。さらに, 塩素の置換位置によりPCB異性体の光分解速度に大きな相違があることをも確認した。

著者関連情報
© 日本環境化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top